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Python3エンジニア認定基礎試験の解説|合格までの4つの勉強方法


Python3エンジニア認定基礎試験に合格することができました。
本記事では、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が主催している「Python3エンジニア認定基礎試験」(基礎試験)について解説します。また、受験を検討している方の参考になればと思い勉強方法をまとめました。

 

 Python3エンジニア認定基礎試験の解説

Python3エンジニア認定基礎試験とは?

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が主催している「Python3エンジニア認定基礎試験」でPythonの基礎文法を評価する試験です。

Pythonエンジニア育成推進協会は、2016年4月に発足したPythonのエンジニアを育成するための団体です。「Python 3エンジニア認定基礎試験」は2017年6月に始まり、2020年6月に「Python 3エンジニア認定データ分析試験」も始まりました。

AI(人工知能)や機械学習、データ分析といった幅広い分野で中心的な技術として活用されていることで受験者数は増加し、2020年9月時点で両試験の累計受験者数は1万人を突破しています。

Python言語の文法はシンプルでわかりやすいため初学者にも学びやすくプログラミング未経験の方も受験されています。

取得メリット

自分自身のスキルの証明、キャリアアップ、就職を有利に進めるうえでもPythonを学ぶことは十分に意義があるでしょう。

世界で人気のあるプログラミング言語

Pythonは、インターネット環境とPCがあれば誰でも無料で始められます。
米オライリーが2021年1月時点で発表しているオンライン学習ランキングの人気プログラミング言語は、1位Python、2位Java、3位C++となっています。
このことから世界でも人気のある言語であることがお分かりになるでしょう。

詳しくはコチラをご覧ください

試験概要

試験方式 CBT形式(すべて選択式)

試験時間 60分

合格基準 70%(全40問中28問以上正解で合格)

受験日  通年

受験料  一般価格 11,000円(税込)学割価格 5,500円(税込)

開催場所 全国のオデッセイコミュニケーションズ
CBTテストセンター

試験結果 試験終了直後に合否判定されます

合格認定証 4〜6週間以内に合格証を郵送

受験の流れ 公式サイト「Odyssey CBT」

 

出題範囲

主教材であるオライリー・ジャパン「Pythonチュートリアル 第3版」の掲載内容を出題範囲としています。主教材に記載されている内容がそのまま出題される形ではなく少し変えた形で出題されます。

各章から何問出題されるか明確に決められています。主教材のPythonチュートリアル第3版は、Pythonの公式ドキュメントを翻訳したものです。

購入しなくても同じ内容をPythonチュートリアル webサイト日本語版から見ることができます。

基礎試験の出題数、出題率の詳細はコチラ

合格率

日本資格取得支援(JQOS)のデータによると2018年の受験者数は3,727人、合格者数は2,993人、合格率は約80%となっております。そこまで難易度は高くありませんので主教材の内容を理解できるようになれば十分に合格できるといえるでしょう。

合格までの勉強時間の目安

プログラミング言語を初めて勉強する方であれば、およそ40時間程度。その他の言語を扱ったことのある経験者やPythonの実務経験がある方であれば短い時間で合格できるでしょう。筆者の場合は、1週間の勉強時間を5時間確保して朝時間を活用して約2ヶ月間で合格しました。

プログラミング初心者が実践して合格した4つの勉強方法

その① 初心者向けのPython参考書を読む

プログラミング初心者の方は、最初に主教材を見てそれが難しいと感じる場合は初心者向けの本を参考書として勉強していきましょう。以下が学習の手順になります。

  • 最初に目次を見て何をするのか全体像を把握しましょう
  • サラッと1周読んでいきましょう
  • 2周目にサンプルコードを書いてどのように動くのかなんとなく感覚を掴みましょう
  • 3周目で参考書に課題があれば取り組みましょう

初心者向けのわかりやすい参考書は、多く存在するため自分に合う参考書を見つけてみてください。

おすすめの参考書は次の3冊です。初心者でも理解しやすいようにイラストや図解、サンプルコードを利用しながら丁寧にわかりやすく解説されている参考書です。

いずれか1冊あればしっかり基礎を学ぶことができます。購入をご検討している方は、ぜひチェックしてみてください。

Pythonエンジニア育成推進協会監修 Python 3スキルアップ教科書 [ 辻 真吾、小林 秀幸、鈴木 庸氏、細川 康博 ]

価格:3,058円
(2021/6/2 15:42時点)

Pythonスタートブック増補改訂版 いちばんやさしいパイソンの本/バージョン3に完全対 [ 辻真吾 ]

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(2021/6/2 15:53時点)

スッキリわかるPython入門 [ フレアリンク ]

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(2021/6/2 16:15時点)

その② プログラミング学習サービスを使って学ぶ

Pythonの基礎を学ぶ上で参考書だけで学びにくい際は、オンライン学習サイトと併用して勉強する方法もおすすめします。実際に利用した学習サイトをご紹介します。

画像出典:Progate

Progateは、環境構築不要のためスムーズに無理なく学習を進められる初心者向けプログラミング学習サイトです。

とても丁寧でわかりやすい解説のためプログラミングが初めての方でも安心して学習できます。スマホにアプリをインストールして利用することもできます。

2021年5月時点で提供国は100以上でユーザー数は210万人です。スライドの講義でインプットした後に演習問題で実際にコードを書いて理解度を確認していく形式です。

自分の書いたコードと模範コードを比較することができるため、うまく動かなかったときにどこがおかしいかを知ると同時に可読性が高い綺麗なコードを知ることもできます。

綺麗なコードを知ることはバグが発生しても比較的容易に見つけやすくなるため必ず模範コードを確認するようにしましょう。
基礎レベルのレッスン一部は無料。月額1,078円(税込)で基礎から実践までの全レッスンを学習できます。

 

画像出典:Udemy

世界最大級のオンライン学習サイトUdemy

Udemyは、AI•データサイエンスやWeb開発など150,000以上のオンラインビデオコースがある世界最大級のオンライン学習プラットフォームです。専用学習アプリを使えばスマートフォンからでも学習することができます。複数の学習セクションから構成されており、そのセクションはトピックごとに分割されています。

講座は、買い切り型で一度購入すれば視聴期限なく自分のペースで学習できます。コード入力や環境構築などの手順を動画で学べるので参考書で学ぶのが苦手な方は学びやすいでしょう。

自分で調べてどうしても分からないことは、直接講師に質問することができるため安心して学習できます。

初学者におすすめのPython講座
Python 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイルを学ぶオンライン講座

実際にシリコンバレーで働いている講師からPythonを学べる講座です。2021年6月時点で受講生は69,000以上で受講生からの評価は5段階で4.5と非常に高い評価です。

講座内容は、前半が環境構築の設定やPythonの基礎編、後半がアプリケーション開発に必要とする分野ごとに構成された応用編です。それぞれのトピックの動画は10分も掛からないほど短く構成されておりとても丁寧に分かりやすく解説されています。

解説を聞きながらコーディングしていくことができる構成になっています。もう一度聞きたい場合は、巻き戻して何度も繰り返すことができるため基礎知識やコーディングスキルがしっかりと身についてきます。

通常、Udemyの講座の購入費用は2~3万円程度かかりますが、不定期で開催されるセール期間であれば1,000~2,000円程度で購入できます。

キャンペーン情報:キャンペーン期間中はオンライン講座を1000円代で購入できるのでかなりお買い得です。気になる方は、ぜひチェックしましょう

その③ 主教材に取り組む

基礎試験に合格するためには、Pythonチュートリアルをしっかり理解することが重要です。

実際にコードを書いて動作を確認しながら読み進めていくことでより基本的な理解が深まるでしょう。

わからない箇所はインターネットなどで関連情報を調べながら読み進めていきましょう。

出題率の高い3〜5章、8章、10章の出題数を合わせると30問で合格基準70%を超えるため重点的に学ぶことは試験対策として有効です。

また、1章、2章、12章、14章についても出題数は1問ですが他の章とページ数を比べると少ないため確実に点数を取れるように押さえておきましょう。

Pythonチュートリアル 第4版 [ Guido van Rossum ]

価格:1,980円
(2021/6/2 16:47時点)

基礎試験がPython3.9に対応次第、主教材はPythonチュートリアル第4版に切り替わるとされています。詳しくはこちらをご覧ください。

その④ 模擬試験を受ける

主教材の学習がひと通り終了したら無料の模擬試験サイトで実力を試しましょう。

模擬試験の設問は4〜5択で正解となるもの不正解となるものを選択する形式で本試験と同じ形式になっています。以下のサイトで登録してから無料で模擬試験を受けることができます。

画像出典:DIVE INTO EXAM

画像出典:PRIME STUDY(プライム•スタディ)

筆者の場合は、両サイトともに常に9割以上の正解率になるまで何度も取り組みました。

間違えた箇所は、インターネットで調べたり、主教材、参考書、Udemyの動画に戻り文法の復習を繰り返しました。

また、活用方法として、例えば「次のプログラムを実行した場合の出力結果を選びなさい」5択の中から正しい選択肢を選択する場合は、全ての選択肢のコードを書いて出力結果を確認して理解するところまで学習することで知識が定着しやすくなるでしょう。

独学に不安がある方には、Pythonエンジニア育成推進協会認定スクールのPython講座を受講する方法もあります。

学習ポイント:プログラムで何ができるか理解すること

Python言語を学習していく際に、参考書や学習サービスなどで出てくるコードをすべて暗記する必要はありません。なぜなら、実務でコードが分からなければインターネットなどで調べて解決できるからです。

大切なことはコードを覚えるより、自分でプログラムを書いて実行した時にどのような動作するのか、何ができるのかを理解することが最も早く基礎を習得しやすい方法です

例えば、プログラムの処理を制御できる制御構文「if構文」を使うと変数の値が偶数か奇数かを判断し処理を分岐することができるようになります。つまり、if構文を使うと条件に応じて実行する処理を分岐させてプログラムの流れを制御できます。

このようにプログラムを実行して何ができるかを理解しながら取り組むことで基礎を習得することができるでしょう。

Pythonを学ぶためにはプログラミングできる環境構築が必要になります。「Google Colaboratory」は環境構築がほぼ不要のためプログラミング初心者におすすめの実行環境です。

まとめ

今回は、Python3エンジニア認定基礎試験の解説と勉強方法についてお伝えしました。

Python言語の勉強方法は、参考書、オンライン学習サイトなどいくつもあります。どれが良いか分からないときは、まずはすぐに始められるprogate(プロゲート)の一部無料のコースから始めていきましょう。

徐々に学習を進めていけば、きっと自分に合った学習スタイルが見つかるはずです。

この記事がこれから「Python3エンジニア認定基礎試験」を受験される方に少しでも参考になれば幸いです。

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